蚊をレーザーで撃ち落とす「Photon Matrix」が一般予約開始!日本からも購入可能に

蚊をレーザーで撃ち落とす「Photon Matrix」が一般予約開始!日本からも購入可能に




蚊を見つけるたびに、人間が手で叩いたり殺虫剤を吹きかけたりする必要がなくなる日が来るかもしれません。

●Photon Matrix Infrared Laser Mosquito Air Defense
https://store.photonmatrixlab.com/ja/products/photon-matrix-infrared-laser-mosquito-air-defense

LiDARなどを使って飛んでいる蚊を検知し、レーザーで自動的に撃ち落とすという、まるで小型の防空システムのような蚊取りデバイス「Photon Matrix」。2025年にクラウドファンディングで大きな話題になった製品ですが、現在はメーカーの公式ストアから一般向けに予約購入できる段階まで進んでいます。

New Atlasが2026年8月24日に報じたところによると、屋外向けの「Blue Laser Mosquito Air Defense」は1088ドル(約17万3000円)、屋内向けの「Infrared Laser Mosquito Air Defense」は988ドル(約15万7000円)で販売されています。

蚊を自動追尾してレーザーで撃墜

Photon Matrixの仕組みは、一般的な蚊取り器とはかなり異なります。本体にはLiDAR、ミリ波レーダー、AIを利用した画像認識システムなどが搭載されており、飛行している虫を検知します。その位置を追跡してレーザーを照射し、羽などにダメージを与えて飛行不能にするという仕組みです。

メーカーが現在公開している仕様では、検出できるのは大きさ2~20mm、飛行速度1m/秒以下の飛翔物です。有効範囲は半径6mで、水平方向90度の範囲をスキャンします。

電源は100~240VのACアダプターに対応しているほか、PD/QC対応のモバイルバッテリーから給電することも可能です。メーカーによれば、2万mAhのモバイルバッテリーなら約4~5時間使用できるとのことです。消費電力は最大20W、本体重量は約1.2kgとなっています。

つまり、庭やキャンプ場などに設置しておけば、周囲を常時監視し、侵入してきた蚊を自動的に迎撃してくれるわけです。

「蚊取り器」というより、見た目も機能も「対蚊用自動防空システム」と呼びたくなる製品です。

屋外用の青色レーザーと屋内用の赤外線モデルを用意

現在販売されているのは、いずれも「Pro」と呼ばれるモデルで、大きく分けて2種類が用意されています。

屋外や業務用途を想定した「Blue Laser Mosquito Air Defense」は、蚊を攻撃するときに青いレーザー光が見えるタイプです。価格は1088ドルとなっています。

一方、家庭向けとして用意されている「Infrared Laser Mosquito Air Defense」は988ドルです。こちらは人間の目には見えない赤外線レーザーを使用するため、寝室などでも光が気になりにくいのが特徴です。

メーカーによれば、レーザーの種類は異なるものの、蚊を撃墜する基本原理は同じとされています。

2025年のクラウドファンディング時にはBasic/Proといった構成で紹介されていましたが、現在メーカーのFAQでは「販売されているのはProのみ」と案内されており、製品化に向けてラインアップも整理されたようです。

日本からも注文可能。送料はメーカー負担

気になるのは、日本から実際に購入できるのかという点です。Photon Matrix公式ストアでは日本を配送先として選択可能で、メーカーは現在「Free Worldwide Shipping(世界送料無料)」を掲げています。

予約商品の発送については、支払い確認後120日以内を予定しています。ただし、これは到着日を保証するものではなく、生産状況や品質検査、認証、通関などによって遅れる可能性があることも利用規約に記載されています。

また、商品ページでは本体の送料はメーカー側が負担するとされていますが、輸入時に発生する関税や税金、通関手数料などについては購入者負担となります。

約16~17万円という価格を考えると、気軽に試してみるタイプの蚊取り器ではありません。ただし、少なくとも「クラウドファンディングに出資しなければ入手できない製品」ではなくなった点は、大きな変化といえそうです。

ただし日本で使うならレーザーと技適は要確認

日本から注文できるとはいえ、そのまま何も考えず使用していいかというと、少々注意が必要です。

Photon Matrixの現在の仕様表には、内部で使用しているレーザーダイオードについて「IEC 60825-1 Class 4」と記載されています。

Class 4は、レーザーそのものとしては非常に高い出力区分です。ただしPhoton Matrixではレーザーモジュールを筐体内に封じ込め、LiDARなどによる多重の安全機構を組み合わせていると説明しています。

日本ではレーザーポインターなどの「携帯用レーザー応用装置」が消費生活用製品安全法の規制対象となっていますが、Photon Matrixのような据え置き型の自動蚊取り装置がこれに該当するかどうかは、公開されている情報だけでは判断できません。

また、Photon Matrixはスマートフォンアプリから操作でき、現在の公式仕様ではBluetoothとWi-Fiを搭載するとされています。日本国内で無線機器を使用する場合は、技術基準適合証明、いわゆる「技適」への対応も確認する必要があります。

現時点では、公式の商品ページから日本の技適取得を確認することはできませんでした。購入を考えている場合は、日本国内でのレーザー機器としての扱いと無線機能の認証状況を、事前にメーカーへ確認したほうがよさそうです。

本当に蚊だけを正確に撃ち落とせるのでしょうか?

そしてPhoton Matrixについて、もうひとつ忘れてはいけないポイントがあります。メーカーは、人間やペットなどを避ける多層安全機構を搭載していると説明しています。しかし、検知性能や安全性について、一般ユーザーによる長期間の実使用レビューが大量に存在する段階ではありません。

New Atlasも今回の記事で、まだ実機をテストしておらず、量産が進んだ段階で試したいとしています。つまり、現在公開されている性能の多くは、基本的にメーカー側が示している仕様やテスト結果です。

2025年には日本でも複数のメディアがPhoton Matrixを紹介しており、「蚊をレーザーで撃つ」というアイデアそのものはすでに知られていました。しかし当時は、クラウドファンディング中の未来的なガジェットという位置付けでした。

そこから約1年。値段は決して安くありませんが、「そんなもの本当に製品になるの?」と思われていたレーザー蚊取り器が、ついに公式ストアから世界向けに予約購入できるところまで来ました。

あとは本当に、庭を飛び回る蚊を映画の迎撃システムのように次々と撃墜してくれるのでしょうか。実際の購入者から届くレビューにも注目したい製品です。

via.New Atlas