Fitbitの共同創業者として知られるジェームズ・パーク氏とエリック・フリードマン氏が、新たなウェアラブルデバイス「Luffu Link」を発表しました。
●Luffu Link 公式製品ページ
https://luffu.com/products/luffu-link
一見するとかなり変わったデザインのスマートバンドです。ディスプレイはなく、中央に細長い金属製のパーツを配置した外観は、海外メディアのThe Vergeから「単4電池を2本並べたようなデザイン」と表現されているほどです。
しかし、このLuffu LinkはApple WatchやFitbitのように、装着している本人が歩数や運動量を確認することを主目的とした製品ではありません。
狙っているのは、離れて暮らす親などを含む「家族全体の健康と安全」です。

Fitbitが「自分の健康」なら、Luffuは「家族の健康」
Luffuを立ち上げたのは、Fitbitの共同創業者であるジェームズ・パーク氏とエリック・フリードマン氏です。
ふたりがFitbitで取り組んできたのは、歩数や心拍数などを記録し、自分自身の健康状態を把握するための仕組みでした。
しかし、Luffuではその対象が「自分」から「家族」へと変わっています。
その背景には、パーク氏自身が離れた場所から両親の健康管理を手伝った経験があります。

医療情報は病院のポータルやアプリ、電話、メッセージなどに分散している一方で、毎日のように親へ連絡して状況を確認すれば、今度は「監視されている」と感じさせかねません。
Luffuは、こうした家族介護特有の問題をテクノロジーで軽くするために作られています。
あえて画面を付けない「静かな見守り端末」
Luffu Linkでは、活動量や歩数、睡眠、心拍数、HRV(心拍変動)などを継続的に記録します。
取得したデータはLuffuアプリに送られ、普段の生活パターンと比較。単にグラフを表示するのではなく、「最近活動量が減っている」「睡眠パターンが変化した」といった変化を見つけ、家族が気付くための情報として利用する仕組みになっています。
また、本体から音声で情報を記録できるのもユニークなところです。
たとえば「薬を飲んだ」「今日は少し具合が悪い」「昼食を食べた」といった情報を、その場で声を使って記録できます。内容はLuffuアプリ側で整理され、家族の健康情報の一部として扱われます。
画面がないのも意図的な設計です。
装着者に大量の数値や通知を見せるのではなく、普段は存在を意識させずにバックグラウンドで動作する「静かな見守り役」を目指しています。

GPSとLTEを内蔵。スマホがなくても家族へ助けを求められる
Luffu LinkにはGPSと4G LTE-M通信機能も内蔵されています。
そのため、スマートフォンが近くになくても位置情報を共有したり、あらかじめ登録した家族などへHelpメッセージを送ったりすることができます。
逆に問題がないときは、簡単な操作で「大丈夫」と家族へ知らせるチェックイン機能も用意されています。

LTE通信料金はLuffu Linkのサービスに含まれているため、別途携帯電話会社と回線契約を結ぶ必要はありません。
ここだけを見るとApple Watchの緊急SOSや、高齢者向けの緊急通報ペンダントにも似ています。
ただし、大きな違いがあります。
Apple Watchの緊急SOSは条件を満たせば救急などの緊急通報サービスへ直接電話できますが、Luffu Linkは911などへ直接通報する製品ではありません。
Help通知が送られる相手は、あらかじめ登録した家族や信頼できる連絡先です。
つまり「救急装置」というよりも、日常的な健康記録と家族間の見守りを組み合わせたウェアラブルと考えたほうが近そうです。
最大5日間使用可能。価格とは別に月額料金が必要
本体は最大5日間のバッテリー駆動に対応し、約20分で80%、約1時間でフル充電できます。
50mの耐水性能を備えており、Halo Gold、Onyx Black、Sterling Blueの3色が用意されています。
Luffu Linkの予約価格は249.99ドルで、日本円では約3万9800円。通常価格は299.99ドル(約4万7800円)になる予定で、2027年初頭から出荷が開始される予定です。
ただし、本体を購入するだけでは利用できません。
Luffu Family Planへの加入が必須で、最大4人まで利用できるプランが月額19.99ドル(約3200円)、最大8人までのExtended Family Planが月額29.99ドル(約4800円)になる予定です。
複数のLuffu Linkを同じFamily Planで利用できるため、家族全員で使うことを前提とした料金体系になっています。
残念ながら、現時点では日本では使えない
離れて暮らす高齢の親を見守る用途など、日本でも需要がありそうなLuffu Linkですが、現時点では米国内専用です。
公式FAQにも「現在は米国内でのみ動作する」と明記されており、LTE通信サービスも米国内限定となっています。
そのため、日本へ持ち込んでも本来の見守り機能を利用することはできず、現時点で個人輸入する意味はほとんどありません。
また、記録される健康データはあくまでもウェルネス用途であり、Luffu Link自体は医療機器ではありません。位置情報についても、遅延や誤差、取得できない場合があるとされています。
Fitbitが「自分自身の健康を数字で見る」文化を広げた製品だったとすれば、Luffu Linkが目指しているのは「数字を見なくても、家族の変化に気付ける」仕組みです。
画面をなくし、本人にはできるだけ監視されていると感じさせず、それでも必要なときには家族とつながれる。
ウェアラブルデバイスの用途をフィットネスから家族介護へ広げようとしている点で、なかなか興味深い製品ではないでしょうか。
via.Yanko Design




















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