透明なフレームの中でCDがむき出しのまま回転する、ちょっと変わったCDプレーヤー「SYITREN RM1」。現在Kickstarterでクラウドファンディングが行われている製品ですが、8月29日に公式FAQがまとめて更新され、量産版に向けた新たな仕様が明らかになりました。
●SYITREN RM1: Frame Your Music, A Living Art CD Player
https://www.kickstarter.com/projects/syitrenaudio/syitren-rm1-frame-your-music-live-art-cd-player/description
中でも注目したいのが、量産版でギャップレス再生に対応すると明言されたことです。
ライブアルバムやコンセプトアルバムなど、曲と曲が途切れずにつながっているCDを楽しむうえでは重要な機能ですが、SYITRENによれば、これは支援者からのフィードバックを受けて追加されたアップグレードとのこと。あわせて3インチCDへの対応やBluetoothコーデックなど、実際に使ううえで気になる仕様もかなり明確になってきました。
支援者の声を受け、量産版でギャップレス再生に対応
KickstarterのFAQで「RM1はギャップレス再生に対応しますか?」という質問に対し、SYITRENは8月29日2時36分(EDT、日本時間15時36分)に回答を更新。
量産版ではギャップレス再生をサポートする予定であることを明らかにしました。また、この変更について「支援者からのフィードバックによって形になったアップグレード」と説明しています。
ギャップレス再生とは、曲と曲の間に無音部分を挟まず連続して再生する機能です。
一般的なアルバムではそれほど気にならないこともありますが、ライブ盤やDJミックス、組曲形式の作品などでは、曲が切り替わるたびに一瞬音が途切れるだけでも印象が大きく変わってしまいます。
CDを単に「飾って回す」だけではなく、実際の音楽プレーヤーとして使いたい人にとっては、かなり重要な改善といえそうです。
ただし、現時点で販売されている量産品を使って動作確認されたわけではなく、あくまで量産版への実装予定が公式に表明された段階である点には注意が必要です。

3インチCDにも対応。SACDは非対応
同じく8月29日に更新されたFAQでは、対応ディスクについても情報が追加されています。
RM1は通常のオーディオCDに加えて、3インチCDにも対応。MP3/WMAファイルの再生も可能です。一方、SACDには対応していません。
3インチCDは8cm CDとも呼ばれ、日本では1980年代後半から1990年代を中心にシングルCDとして広く普及しました。
最近のCDプレーヤーでは8cmディスクへの対応が曖昧な製品もあるだけに、昔購入したCDシングルを持っている人にはうれしい仕様です。
BluetoothはSBCとAAC。aptXやLDACには非対応
Bluetoothまわりの仕様も明確になりました。
RM1が対応するBluetoothコーデックはSBCとAAC。aptX、aptX Lossless、LDACには対応しないことが公式FAQで案内されています。Bluetoothのバージョンは5.3で、接続距離は約10mを想定しています。
そのため、高音質Bluetoothコーデックを売りにしたオーディオ機器というより、デザイン性や手軽さを重視したCDプレーヤーと考えたほうがよさそうです。
なお、本体にスピーカーは搭載されていません。音声はBluetooth対応スピーカーなどに飛ばすか、3.5mm AUX出力から外部のスピーカーやオーディオ機器へ接続する形になります。

本体のボタンは最小限。CDを入れると自動再生
RM1は操作系もかなり割り切った設計です。
本体側に用意されるのは、基本的に電源スイッチとBluetoothリセットボタンのみ。電源を入れた状態でCDを検出すると、自動的に再生がスタートします。
再生/一時停止、曲送り、音量調整、再生モードなどは付属のリモコンから操作する仕組みです。
透明なアクリルフレームの中にディスクやメカを見せるデザインを優先し、本体表面に大量のボタンを並べないという考え方なのでしょう。
RM1は卓上だけでなく壁掛け状態でも再生可能で、振動対策としてオーディオCDでは40秒、MP3では120秒のアンチショックバッファも搭載されています。

CDを「聴くもの」から「飾るもの」に
RM1自体は7月末から公開されている製品で、日本国内でもすでに紹介されています。
最大の特徴は、CDをドライブ内部に隠すのではなく、透明なフレームの中央に取り付け、そのまま回転する様子を見せるデザインです。デスクなどに置くほか、壁に掛けて使うこともできます。
つまりCDを音楽メディアとして再生するだけでなく、ジャケットやディスクそのものをインテリアの一部として見せてしまおうという製品です。
今回のFAQ更新では、そんな見た目のインパクトだけではなく、ギャップレス再生や3インチCDなど、実際のCDプレーヤーとしての使い勝手にも手が入れられていることが見えてきました。

Kickstarterでは89ドルから。発送は2026年10月予定
Kickstarterでは、RM1を1台入手できる「Launch Special」が89ドル、「Kickstarter Special」が129ドル、RM1と同社のN200スピーカーを組み合わせたセットが139ドルなどの支援枠が設定されています。一般販売時の想定価格は179ドルとされています。支援枠の価格や残数は変動する可能性があります。
2026年8月31日夜時点の1ドル=約159.64円で単純換算すると、
- 89ドル:約1万4200円
- 129ドル:約2万600円
- 139ドル:約2万2200円
- 179ドル:約2万8600円
ほどです。
発送予定は2026年10月。ただし支援額に送料は含まれておらず、実際に日本から支援する場合は最終的な送料や税金なども確認しておいたほうがよさそうです。
また、日本国内でBluetooth機能を利用する場合は技適など無線機器の適合状況にも注意が必要です。今回確認したKickstarterのFAQでは、日本向けの技適取得について明確な案内は確認できませんでした。
クラウドファンディングは通常の通販とは異なり、製品の仕様変更や発送の遅延、場合によってはプロジェクトが予定通り実現しない可能性もあります。
それでも、支援者からの要望を受けてギャップレス再生を量産版に追加するなど、RM1はキャンペーン期間中にも細かな仕様が詰められているようです。
透明なフレームの中でお気に入りのCDが回り続けるという見た目に惹かれていた人はもちろん、実際に手持ちのCDを聴くためのプレーヤーとして気になっていた人にとっても、今回のFAQ更新はチェックしておきたい続報といえそうです。


















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