Googleは、日本時間の2019年6月7日(金)深夜にゲームストリーミングサービス『Stadia』の発表会「Stadia Connect」を実施。そこで、同サービスの概要を発表しました。
サービスは11月から開始され、料金は月額9.99ドル。しかし、この時点では日本を除く14ヵ国のみで開始されるそうです。『Stadia』の特徴は、付加が掛かり気味なグラフィックなどのレンダリング処理をサーバ側で行うことで、PCのみならずスマホやタブレットなどでも同様のゲームがストリーミングで遊べるようにしたものです。
当然のことながらユーザーの通信環境によっても体験の差があり、解像度720pでプレイする場合は推奨最小値10Mbps、4Kでプレイする場合は35Mbpsが推奨されています。
ストリーミングにも不安が
なかなか素晴らしいサービスですが、この「ゲームストリーミングサービス」というもの自体に、少し不安を持つ人もいるのではないでしょうか? 私も過去にあまりいい思いをしなかったので、実際に自宅で体験してみるまでは、懐疑的に感じる部分も少なくないというのがホンネです。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが、『PlayStation Now』というゲームストリーミングサービスを2014年から提供しています。海外向けに発表された2018年度の連結業務決算では、70万人以上のユーザーが同サービスを利用していることが明らかになりました。
私も『PlayStation Now』を利用したことがあるのですが、ストリーミング部分があだになってかゲームが途中で止まってしまうなど、ほとんどまともにプレイできなかったという苦い経験があります。日本のブロードバンドはかなり飽和状態になっており、特に夜は動画サービスを利用している人が多いためか、光回線であってもかなり通信速度が低下することがあります。最近は一時ほどひどくはない感じにはなってきましたが、不安材料のひとつではあります。
もしかしたら、5Gが普及してきたら、こうした問題も徐々になくなっていくのかもしれません。
ソニーがMSと提携! MS独自のゲームストリーミングサービスも登場
そのソニーですが、2019年5月17日には、ゲーム機市場ではライバル同士であったマイクロソフトのパートナーシップを締結。クラウドベースのゲームやAIソリューションを、共同で開発していくことが発表されています。
そのマイクロソフト自身も、ゲームストリーミングサービス『Project xCloud』を2019年内にもトライアルで開始する予定だと伝えられています。こちらは、既存のXbox Oneで提供されている3500本以上のゲームを、コード変更などの追加修正無しに、そのまま提供できるサービスとなっています。
「Stadia Connect」を配信で見ていて感じたことは、タイトルがこれといった特徴がなく、特に『Stadia』である必要もないということでした。これは裏を返せば、似たようなサービスが出てくれば似たようなタイトルが並ぶことになり、ソフト面だけで勝負するのは難しくなっていくということになりそうです。
この状況は何かに似ているなと感じたのが、HuluやNetflixのような現在の有料動画サイトです。いずれもソフト面での差別化を図るために、独自のドラマなどを制作していますが、もしかしたら、将来的にはゲームストリーミングサービス自らが指揮をとり、オリジナルのゲームが作られ配信されるという時代が来るかもしれません。
ということで、今回はここまでです。
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